マインドフルネスの習得には8週間かかる?

マインドフルネスストレス低減法(MBSR) は、8週間のプログラムです。マインドフルネスの習得には、8週間の期間がかかるとされているからです。なぜ、8週間もかかるのでしょうか?

1. マインドフルネスとは?

マインドフルネスとは、「今、ここ」で起こっていることに気が付いているということです。たとえば、今の自分の呼吸に意識を集中すれば、その状態がマインドフルネスです。

ただし、その状態は、長続きしません。

実際にやってみると、自分の呼吸に集中しはじめて、2-3分もたてば、いろいろなことが心に浮かんできて、呼吸に意識を集中していたことを忘れてしまいます。たとえば、昨日あった悔しい出来事のこととか、今日の晩御飯のこととか、明日の仕事の段取りとか、いろいろなことが次々と心に浮かんできます。

マインドフルネスを活用して、ストレスを減らすためには、もっと長い間、マインドフルな状態を継続できる必要があります。しかも、ストレスを感じた時にすぐにマインドフルな状態に入れるようにしておく必要があります。

2. なぜマインドフルネスの習得に8週間もかかるのか?

マインドフルネスは、自転車に乗ることと似ていると思います。

自転車に乗れない人が自転車に乗ろうとすると、一瞬だけ自転車の上に乗っかることができますが、すぐに自転車は倒れてしまいます。

自転車に続けて乗れるようになるには、自分の身体を使って練習することが必要です。どんなに本を読んでも、人の話を聞いても自転車に乗れるようにはなりません。

しかし、一旦自転車に乗るコツを身につければ、長い間乗っていられるようになります。それから、必要があればいつでも、自転車の乗ることができますし、大抵の場合、一生、乗り方を忘れるということはありません。

マインドフルネスの習得についても、自分の身体と心で、そのやり方を習得する必要があります。習得には時間がかかりますが、一旦習得すれば、いつでも活用できますし、一生、忘れることもないでしょう。

マサチューセッツ大学医学部のマインドフルネスセンターでは、マインドフルネスストレス低減法プログラムを、40年近く実施してきました。この経験を通じて、マインドフルネスの習得には、8週間の期間、継続してマインドフルネス瞑想を練習する必要がある、としています。

3. 科学的な根拠

ハーバード大学の研究によると、8週間のマインドフルネスストレス低減法 (MBSR) に参加することにより、脳が実際に変化していることが検証されています。

8週間のコースに参加した人は、参加する前と比べて脳の海馬が肥大していたそうです。この部分は、学習、記憶をつかさどり、自我、愛情、内省にかかわりがあります。

さらに、脳の偏桃体が薄くなっていたそうです。この部分は不安やストレスと関係があるといわれています。

4. マインドフルネスの練習方法

マインドフルネスストレス低減法(MBSR)では、8週間かけて、ボディスキャン、ヨガ、座る瞑想、歩く瞑想など、様々なマインドフルネス瞑想を継続して実践します。

このマインドフル瞑想の実践の中で、繰り返し、「今、ここ」に意識を向けることでマインドフルネスを習得します。具体的には次の方法によります。

  • 自分の呼吸や身体感覚など、特定の対象に意識を向けて観察する。
  • 自分の意識が呼吸や身体感覚から離れたら、そのことに気が付いて、もとの呼吸や身体感覚の観察に戻る。
  • (さらに進むと)特定の対象を選ばず、自分に起こっていることすべてを観察する。

5. まとめ

マインドフルネスの習得のためには、マサチューセッツ大学での40年近くにわたるマインドフルネスストレス低減法 (MBSR) プログラムの経験から、8週間の期間がかかることがわかっています。

8週間このプログラムに参加することによって、脳の海馬や偏桃体に変化が表れていることがハーバード大学の研究で実証されています。

マインドフルネスを効果的に習得するためには、マインドフルネスストレス低減法 (MBSR) の8週間のコースに参加されることをお勧めします。日本で参加可能なコース、下のリンクの通りです。

日本で参加可能なマインドフルネスストレス低減法(MBSR) の8週間コース